2015年、平成27年になりましたね、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
昨年末、海外の某メーカーが我が国、日本が誇る自動小銃 64式自動小銃をエアガン化したのには驚きました。いまから20年近く前にTOPが電動ガン化、ホビーフィックスというメーカーがモデルガン化していたので、前者をサンプルに開発したものと推測します。
猫も杓子もM4A1やHK416等の売れ筋ばかりをモデルアップする国内メーカーを見ているとマンネリ感は否めず、リコイルショック等のギミックを追加しても限界があるような気がします。
閑話休題
当方が89式自動小銃(以下、89式)に興味を持ったのは陸上自衛隊がイラクに派遣された時からでした。現在、アフリカはジブチの飛行場警備に派遣されている陸上自衛隊部隊も89式を装備しています。
当方が八戸勤務時に遊ばせてもらっていたサバゲのチームに当時現役の陸自の自衛官の方がいました。その方がおっしゃるには初期の89式は頑丈だったが、それ以降の89式はフレームが曲がってダメになったとか?!真偽のほどは定かではありませんが、製造ロットごとに品質に問題があるのは由々しき問題ですが、改善されていることでしょう?!
89式が有事に投入されることは未来永劫ないことを祈らずにはいられませんが、それではサバゲでの使い勝手はどうなんだろうか?ということで発売から10年経過して初めて購入してみました。もっとも当方はNAM戦フリークで現用モノには興味が向かなかったのと、欲しい時にはショップ在庫がなかったりと紆余曲折がありました。
すでにご存じかと思いますが、固定ストックは普通科(旧軍で言う歩兵科)等に配備され折り畳みストックは空挺団や機甲部隊に配備されているようです。海上自衛隊の特別警備隊(SBU)も不審船への臨検デモンストレーションで折り畳みストックの89式を装備していたのを某動画サイトで観たことがあります。
また同じく某動画サイトで陸上自衛隊の市街地戦訓練で89式で使用しているのを見て取り回しにくいだろうな・・・と思いながら実際にサバゲで使ってみると濃いブッシュの中での取り回しやすさにビックリします。
手元にあるM16A2と比較してみたところ差は歴然です、約80mmの差がありこの僅かな差が使いやすさの差なのかもしれません。
ちなみにこの89式の剛性はマルイの純正品の中でも一番のようで、同じマルイのM16A2もフレームの材質を金属にしてもらえると嬉しいのですが。
そのM16A2と89式固定ストック仕様を構えた時、何かが違うと思っていたらあることに気づきました。
右頬が当たる部分がストックにフィットするようにストック自体が最初から作られていたのでした。マルイも89式をモデルアップするにあたって実銃の89式を徹底的に調べ上げたとのことなので実銃とほぼ同じといってもいいと思います。
同じく手元にあるマルイのM4A1のストック伸長時と比較した場合、さすがにM4A1に軍配が上がりますが89式はアサルトライフルというよりもカービンにカテゴライズされても遜色ないと思います。米陸軍が一般部隊にもM4A1を配備していることから取り回しやすさを重視しているのでしょうか。
同じく手元にあったマルイのM4A1と89式の折り畳みストック仕様を比較してみたところ、固定ストックと何ら変わりはありませんでした。89式のストックを畳んだ状態で戦うのは現実的でないので、携行性に関して言えば89式に軍配が上がると思います。
マガジン(弾倉)は89式専用のものを使うことをお勧めします。
単体だとその差はわかりませんが装着してみると、専用のものを使う理由がお分かりいただけると思います。
マガジンとチャンバー部分は電動ガンでもデリケートな部分であり、砂や塵などを吸い込むと不具合の原因になりかねないので、応急処置的に使用する場合は赤い円で囲んだ部分をテープ等で目張りをする等の処置をお勧めします。
ノーマルマガジンを使用する上で注意して欲しいのが赤い円で囲んだフォロアー部分です、ラフにマガジン交換をした場合フォロアーが折れることが考えられるのでポーチに収納する際はフォロアーを中に押し込んでからの方がいいでしょう。
セレクタはM16のように左側、MP5のように左右から操作できるものがありますが、89式は右側面にあるのか。当方が考えるには89式は安全性を重視したのだと思います、同じくAK47もセレクタは右側にあるのでこれは慣れるしかないでしょう。撃たない時はマガジンを抜き、チャンバーを空にしてからセイフティかける、銃口にはマズルキャップをする癖をつけておいた方がサバゲを続けるうえで重要である考えます。
イラク派遣時、咄嗟の操作ができないということで左から操作できるセレクタが開発され、マルイもオプションパーツとして出しています。
このカスタムセレクタ、固定ストックであれば何ら問題はありませんが折り畳みストックの場合、安全の位置だとストックが折り畳まなくなり連射の位置でやっと折り畳むようになります。実用性には欠けますが雰囲気のでるアクセサリと考えた方がいいでしょう。
マルイの純正品のほかにも各社から様々なドレスアップパーツが出ていますが、個人的に実用的で見た目にもカッコいいと思うものがあります。
何かの写真で陸自の方が89式のハンドガード下部にアンダーレールとフォアグリップ、ダットサイト等を取り付けて訓練しているの見たことがあるのですが、それは私物であり宜しくないということで禁止になったようです。(聞くところによると小隊及び中隊レベルで私物を使用していたところがあったとか?!)
実銃に取り付けられるアンダーレールもサイトロンジャパンという会社から販売されいるのですが、官公庁向けであり一般には販売しないものです。実銃用とエアガンとでは構造上の強度が異なるため現実的ではないと考えます。
でもやっぱりアンダーレールにフォアグリップがあると見栄えがいいでしょ!ということで見つけたのがフ
リーダム・アート製のこのパーツなのです。
マグウェル&アンダーレールはフレームの前方のロックピンを外して取り付けるだけなので、特別な加工は必要ありません。マグウェル部のフィット感も良く、レールに取り付けるフォアグリップも様々な種類があるので自分の好みにあったものを取り付けるといいでしょう。
光学機器、スコープ等の類にはまるで興味がなかったのとBB弾の直撃によるレンズの破損がイヤだったので、海外製のなんちゃってコピーで十分だろうと思っていました。でも89式についてイロイロと調べているうちにサイトロンジャパン製のMD-33というモデルのダットサイトが納入されいているとの事、メイド・イン・ジャパンなら価値はあるでしょ!という訳でイロイロ物色していたら某ミリタリーショーでサイトロンジャパンのブースがありました。生憎MD-33は無かったもののMD-30というダットサイトで我慢しました、でもMD-30は海上保安庁でも使用されているらしいのでそれはそれでいいと思いました。
レンズ破損防止のためにキルフラッシュというアダプタがあるのですが、結構いい値段をしたのでサバゲで使うのは躊躇してしまいます。
ダットサイトを載せるマウントベースはマルイの純正品にしてみました、マウントベースも各社から様々なものが出ているので自分の気に入ったものをチョイスするといいでしょう。
これらのアクセサリを取り付けると以下のようになります。
固定ストックのスリングは某ミリタリーショーで入手したものですが、様々な種類があるようです。また、折り畳みストックのスリングは在庫を引っ掻き回して出てきたものです。
内部のカスタムアップ等に関しては敢えてレビューしません、銃刀法に抵触するギリギリまでチューンナップする人がいますが使用環境とバッテリの出力次第で初速を遥かにオーバーする恐れがあります。
初心者にありがちなのが「初速のある銃=よく当たる銃」と勘違いされる方がいますが、言い換えれば初心者マークのドライバーがF-1レースカーに乗るようなものです。射撃の基礎が出来ていなければどんなにチューンナップされた銃でも一人もヒットすることは出来ないでしょう。射撃の基礎が出来ている人は箱だしの銃でも標的に楽々に当てることが出来ます。
冬場はバッテリにとって厳しい環境と言えます、特に89式で使用するニッケル水素のウナギ型とミニタイプバッテリはいくら充電してもすぐに逝ってしまいます、お蔭で何本のバッテリをダメにしたことか。
そこでリチウムポリマーのバッテリを使っていますが冬場のゲームにおいてはすぐにダメになるどころか1日丸々遊べれるパワーを持っています。しかしリチウムポリマーのバッテリは充電方法を間違うと発火の恐れがあります、そこで必ず取扱説明書を読んで明記どおり使用法をしていれ不具合は起こらないはずです。
89式に合うリチウムポリマーのバッテリはウナギ型で7.2V 1,100~1,300mAhで十分だと思います。
89式は結構いい値段のする銃です、しかし投資をした分の活躍と満足感を得られると思います。銃選びの参考にしていただけると助かります。